1 人の才智を知るは、先づ眼を見て第一とすることは、師傳の口授なる。
2 眼深くして眼中涼しく、眼球分明にして自然と勢ひある者は、總て才智あり。
3 又耳の具はり好く、後へ引上る如き者も才智あり
4 觀骨目際より高く、後へ引上る如き者、是を龍骨聰門の上に達すと云ふなり。
5 斯くの如き相有りて、土星(鼻)豊かに、鼻梁官禄を貫く体に全備して、
6 尚眼中神光ある人は、必ず聰明にして才智あり。天下に名を發すべし。
I. 口傳に曰く、右才智の相ありとも、眼の備はり愚なる人は、才智ありと言ひ難し。則ち愚なりと知るべし。
總じて賢愚を知るには、眼神を以て専要とするなり。
II. 口訣に曰く、人、眼に才智の備はりありて能く才智の人たりと雖(いえど)も、賢愚の相は、眉、耳、目、口、觀骨の備はりはも注意すべし。