三才は天地人とし三停と名く天を上停地を下停、人を中停とす
・運を司る又目上及幼年を主る
○此邊肉厚く豐に艶あるは運強く目上の引立を受け大に發達すべし、殊(こと)に幼にして好偶あり
○此邊正しく肉厚く豐滿にして艶あり長きは福分あり中年に發達して權位旺盛となる下停・・住所、田園、目下、老年を主どる
○此邊肉豐満にして艶あり格好よく長きは一生因窮することなく老ひて益々幸福あり
*一停をのみ偏見して判斷すること勿れ
●麻衣相法曰く、此三停皆平等なるものは一生衣食に乏しからず、若し長短大小等平均を得ざるときは福分続かならず
*五官・・眉、目、鼻、耳、口
五官は供に正澗なれば一生の榮達思ひの儘なり
1 眉は毛並美麗に艶あり疎にして秀で長く目より高きこと一寸位にして半月形なれば聰明福壽あり
2 目は相法第一の要所なり、目の黑白判然としてよく秀で晴々しく清く光り鋭からず鈍からざれば貴なり。
3 鼻は豐隆に肉厚く大にして潤はしきは財寶豊に盛なり
4 耳は大小に拘はらず輸廓判然とし豐正にして常に虹潤鮮明なれば、壽あって子機盛んに大貴の相なり
5 口は唇豐に澗ひありて紅色なるは宜し、上下の・唇斉(ひと)しく偏せず缺なく、齒白く列正しきは實情ありて信義強し
*五嶽
五嶽が良く揃っているのは財運がある。
・鼻(中嶽)が貧弱であれば、他の四嶽が良相であっても、大きな出世、大きな財産は得られないでしょう。
・鼻(中嶽)が良くて、しかも四嶽のいいのが、均衡のとれた最良の吉相といえます。
左顴を東嶽(女性は西嶽)、額を南嶽、頤を北嶽、右顴を西嶽(女性は東嶽)、そして鼻を中嶽とする
●麻衣相法曰く、此(この)五嶽(がく)は其(その)豐隆(ほうりゅう)ならんことを欲す、缺陷(けっかん)傷破(しょうは)に宜しからず、豐隆なる此(か)くの如(ごと)きは金錢に不足なきなり。
側陰面
横鬢から「耳」の周辺及び「腮骨」附近は正面から観察しては誤り易い。観相上重要なことは、隠れた特徴、欠点を洞視し、善悪、吉凶の趨移来らんとする兆候を看取することである。側陰面は裏街である。商売なら闇取引、秘貿易に当る。聖人君子の容貌の人でも、側面に欠陥があれば、奸策権謀又は痴情から後暗い生活をする人であり、心を許せない人である。側陰面は観相上の秘訣を蔵しているのである。性格の明朗性陰嶮性、品行の良否等を鑑識し、又疾病者を観ては生命に関するか否かゞ判定できるのである。
六府(惻隠面)とは、左右のこめかみの上の生えぎわからそれぞれ目尻にかけてを上二府、それより耳の下辺までを中二府、それから下方の下二府のことで、この六府がふっくらとして欠陥や傷がなければ、財を得る富貴の良相です。
1神光は神仏、信仰の有無を観る。
2官禄は当時の運勢の吉凶を観る。
3印堂は望み事が叶うがどうかを観る。
4駅馬は家の普請び転居のことを観る。
5魚尾は当時の心気の吉凶を観る。
6家続は当時の心気の吉凶を観る。
7右身左身は盗難失せ物のことを観る。
十穴=七穴+(天陽・山林・交友・奸門・人中・承漿)
1. 「天陽」天中から左手四本目の指頭の位置。
2. 「神光」天庭から左手五本目の指頭の位置。
3. 「山林」司空から左手七本目の指頭の位置う。
4. 「交友」中正から三本目の指頭の位置。
5. 「駅馬」中正から九本目の位置を駅馬の宮という。
6. 「魚尾」目尻から後。
7. 「奸門」目尻から指頭三本目位置。
8. 「人中」鼻の下になる部分う。
9. 「承漿」下唇の下に小指を下になる部分。
10. 「家続」目の上の骨のない部分。
また耳の下の骨を害骨と呼ぶ。
1. 「天中宮」中指を横に一寸の幅の内である。2. 「官禄宮」額の真ん中で一寸四方である。3. 「印堂宮」眉の間に親指を横に内とする。4. 「土星宮」印堂の下、鼻の先まですべてとする。
5. 「食禄宮」鼻の下左を食、右を禄と分けて見る。6. 「地閣宮」下顎中央部で人指の一寸四方に当たる部分である。7. 「主骨宮」眉の中央から一寸上の部分でる。8. 「日月角宮」日角、同じく右へ三本目の指頭が月角である。
9. 「辺地宮」~俗にいうこめかみである。10. 「福堂宮」~眉尻の少し上の部分である。11. 「兄弟宮」~親指を横にして眉の上当てその下部分である。
12. 「妻妾宮」~目尻から後へ三本の指頭の当たる部分である。
13. 「顴骨宮」-目尻から下へ指三本目の指頭に当たる部分。
14. 「賊盗宮」~目頭から下へ指三本目の指頭に発たる部分。
15. 「法令宮」~口の端から左へ二本目の指頭に当たる部分。
16. 「奴僕宮」~口の端から下へ三本目の指頭に当たる部分。
17. 「男女宮」~目の下の骨のない部分。 18命宮 眼と眼との間
1. 天中の官は自分には思いもかけない吉凶を観る。
2. 天陽の官は自分には思いもかけない吉凶を観る。
3. 高広の官は自分には思いもかけない吉凶を観る。
4. 主骨の官は主人、目上のことを観る。
5. 日月の官は父母、目上のことを観る。
6. 兄弟の官は親族のことを観る。
7. 諸友の官は友人の吉凶を観る。
8. 山林の官は先祖の家督について、その盛衰を観る。
9. 福堂の官は金銀のことを観る。
10. 辺地の官は旅行の吉凶や遠方の関係を観る。
11. 土星の官は自分の身体であるから身分の吉凶を観る。
12. 命宮の官は病気の有無および家のことを観る。
13. 妻妾の官は妻および女のことを観る。
14. 男女の官は子孫、目下のことを観る。
15. 顴骨の官は世間、他人のことを観る。
16. 奸門の官は陰の女のことを観る。
17.食禄の官は当時の家督の吉凶を観る。
18. 法令の官は当時の家業の吉凶を観る。
19. 漿の官は薬違いや食中毒のことを観る。
20. 地閣の官は家宅のことを観る。
21. 奴僕の官は部下、目下のことを観る。
○官禄(顔の中央)は地位や職業。
○命宮〔眉間=印堂)願望、
○遷移宮(顔の両面)旅行、転居、遠方、
○兄弟宮(姉妹、親類、友人)
○福徳宮(眉尻の上部)金運。
○妻妾宮(眼尻)夫婦、情事。
・男は左は妻、右は妾(女は反対)
○田宅宮〔上眼瞼)人気。家運。
○男女宮(下眼愉)男女の色情。子運、
・男の子は左、女の子は右〔女は反対)
○疾厄宮(鼻 峰)
○財帛宮〔小鼻)金運。
○奴僕宮(頬の下部〕部下。住居。
○相貌宮(顔全体)
正中縦体
十三部位とは、天中からはじまって、天庭、司空、中正、印堂、山根、年上、寿上、準頭、人中、水星、承漿(ショウショウ)、地閣のことを指しています。
これを左右に敷衍(フエン)し、顔面全体を分類いたします。
唐宋の時代では百三十部分をとることにいたしました。
なお、
この十三部位総要の百三十部位法は気色編で必要になります。
*別小人形
○鼻を我と見る時には、顴骨を世間又は他人と見るべし。
○顴骨の色悪しき女は、世間塞りて信用薄くなる。
○鼻の色悪しき女は、我か身体に障りあるか、我が家に病人が居る
○此の図は多く女子に応用すべし。
○法令長き女子は技芸に秀ずる。商売するか職業婦人として活動する例多し。
○眉長き女子は、故郷を去りて嫁す。
顔相を八卦に割り当ると上図の如くなる。
○離宮〔赤)に赤点、赤苞、赤の気血色が現れると、離為火となる。
○震宮(青)に青の気血色が現れると、震為雷となる。
○坎宮(水)に濛色(坎)が現れると坎為水となる。
*本卦
例えば、鼻(艮)に赤点が現れると天山旅となる.
八卦の色に合せて本卦を立て、
*爻本卦の数に、其の人の年を加えて六拂する、
例えば、二十五才の人が結婚間題を見に来たるする。
其の人の額に赤点があれば本の卦を離為火(3.3)
3+3+25=31> 31÷6 → 5余り1 初爻。
八卦の数・・乾1。兌2。離3。震4。巽5。坎6。艮7。坤8。
古來より相術秘傳(ひでん)なるものありて能(よ)く人の心事(しんじ)を看破(かんぱ)し、人をして呆驚(おどろかし)たらしめたり、今之(こ)れが秘庫(ひこ)を開きて、以(もっ)て諸子(しょし)に之(こ)を傳(つた)へん。
其(その)知法(ちほ)甚(はなは)だ奇怪(きかい)なりと難(いえども)、實驗(じけん)に微(ちょう)するに、萬が一の誤りなし、讀者(どくしゃ)宜敷(よろしく)熟練を重ね、以(もつ)て護身の秘術とせよ。
これ程、人相の長所、短所の持味を上手に、現したものは古今を通じて希(ま)であろう