1. 魚尾妻妾奸門の邊に黑子ある者、
2. 或は其邊の肉荒れたる如くにて障りある者、
3. 魚尾陷りて色黑濛なる者、
4. 天庭光ありて肉無き者、
5. 鼻小さくして肉薄き者、
6. 準頭圓味ある者
等は、夫婦緑變り、夫婦仲睦しからず。若し悉く惡しければ、妻縁變るのみならず、妻に就き苦勞多く、又妻幾度も變るものと知るべし。
*妻妾の宮は、妻妾及び總て女に就ての事を司る。
1. 妻妾の宮善き色あれば、妻に就き喜びあり、
2. 惡き色あれば、妻又は女に就て辛勞ありと知るべし。
I. 口傳に曰く、奸門の宮は、總て蔭の女の事を司るなり。故に奸門に善き色あれば、陰の女に就き喜びあり、惡き色あれば口舌或は辛勞あり。
3 魚尾の下より顴骨の上に、黑濛の色常にある者は、夫婦仲に口舌絶ねず、必ず妻縁薄し。
4 妻妾宮に青色あるは、必ず妻離別の兆なり。
5 妻ある人、妻妾宮に濶色あれば、妻を去も意ありと知るべし
II. 口傳に曰く、右の妻妾宮に青氣あるは、妻より暇を乞ふの相、左の妻妾宮に青氣あるは、夫より離縁するの相、左右両妻妾宮に青氣あるは、夫妻双方より離別するの相なり。命門に濶色あるは、必ず妾あるか、蔭に女ありと知るべし。
III. 口傳に曰く、命門の潤色甚しく照るが如き者は、必ず女難口舌あり。奸門と照合せ觀るペし。
IV. 口傳に曰く、妻ある人、妾もなく蔭の女も無きに、命門に濶色あるは、家の妻必ず我家にあらざるなり。こは若年者に多く現はる。
V. 口傳に曰く、色情の事は、妻ある人は奸門の宮に現はれ、妻なき人は妻妾の宮に現はる。
6 眼に紅色少しく現はるゝは、妻に必ず病あり、又夫婦仲に口舌あるの意もあり。
7 魚尾妻妾の宮に、粟粒様の赤氣現はるヽは、夫婦仲に口舌あり、住居に就き苦勞あり、或は住居を動くことあり。但し住居の事は下停地閣と取合せ判断ずべし。
8 又魚尾妻妾の宮に於て濛色を發する時は、夫婦仲に口舌絶ねず、妻縁變り、生涯妻我意に合はざるなり。
以上は、妻妾に就ての吉凶を觀るの傳なり。諸部取合せ、よく觀察すべし。唯一相を以て決すること勿れ。